日本左下旅行2日目 福岡~佐賀

旅行の記録

日本左下旅行2日目、福岡の朝。6時頃に起床して昨日買っておいたパンを食べながら、フリードリンクのホットコーヒーを飲んで支度。朝食に後ろ髪引かれつつ、チェックアウトして博多駅へ向かう。この日は午前中雨で、持ってきておいた折り畳み傘では少し心許ない天気だった。雨量も多いし風も強くて道中が不安にある。この後少し歩く予定があるのだが、天気予報を確認するとその時間帯が斜めの傘マークだった、普段の雨は縦に真っ直ぐな傘マークなのに。雨も強いし風も強いよという予報。足早に博多駅まで行ってロッカーにスーツケースを預ける。今回の旅行で唯一交通系ICカードで決済できるタイプのロッカーだった。なお、帰りにこのロッカーに辿り着くまでに再び迷い、博多駅ダンジョンを彷徨うことになる。
特急に乗って、佐賀方面に向かう。ハウステンボス行きの列車だったので、内装が凝っていた。昨晩念のため指定席券を買っておいたが、自由席でも乗れそうな乗車率だった。土曜日だったが朝早かったのと、悪天候のせいだろうか。1時間ほど乗車して下車したのは佐賀県の武雄温泉駅。ここも以前来たことがある。温泉駅といっても熱海とかに比べると駅の規模は小さい。けれど、おしゃれなお土産屋さんとカフェがあって、電車待ちの間も退屈しない良い場所だ。お土産も地元の食材や素材にこだわっているものが多い。ここで見かけて気に入った腕時計スタンドは今でも愛用している。高校の入学祝で両親が買ってくれた腕時計を今も使っているのだが、今まで定位置が無く、机や棚の上に雑に置いていた。腕時計スタンドを買ってから時計の家ができたようで、帰宅後にまず腕時計を外してスタンドに置くことがもう日々のルーティンになって、日常に馴染んでいる。佐賀県のミマツ工芸という工房で作られているM.SCOOPというシリーズで、眼鏡スタンドも最近気になっている。価格帯も高すぎないので自分用にはもちろん、プレゼントにも喜ばれそう。いつかこんな日常使いのツールを贈れるかっこいい大人になりたい。
話は旅に戻り、武雄温泉にて。予報通り雨は「土砂降り」といった具合。折り畳み傘では太刀打ちできそうにないが目的地まで10数分歩かなければならない。帰りもあるから往復で20-30分。駅前のタクシーを使うか迷っていると、駅ナカで傘の無料貸し出しを発見。駅利用者の忘れ物の傘のうち持ち主が見つからなかったものを貸し出しているそう。駅員さんに声をかけるとか、手続きは不要でご自由にどうぞスタイル。コンビニで売っているような大きなビニール傘もあったので、ありがたくお借りする。このおかげで佐賀に来た目的を諦めずに済んだ。駅から徒歩で向かったのは駅名にもなっている武雄温泉の温泉街。道のいたるところに案内の看板が出ているし、2回目なので迷わず到着。時刻は8時50分くらい。楼門(ろうもん)をくぐると公衆浴場があって遠方からきた人や地元住民も来ているよう。顔パスなのかと思うくらいドライブスルーみたいに受付を通過していくおじいちゃんを何人か目撃する。憧れる。しかし私の目的は入浴ではなく入口の楼門(余談:楼門って武雄温泉にあるここだけを差す名称と勘違いしていた。正しくは、寺社の入り口に立つ2階建ての門の総称。伏見稲荷大社の真っ赤なあれも楼門だったのかあ)。
何故朝早くに武雄温泉の楼門に来たのか。それは午前9時~午前10時(受付は9時30分まで)開催のガイドの案内付き楼門干支見学会。現金のみで500円也。温泉の券売機で買う。宿泊者や子どもはもっと安くなる。門の足もとで受付をしてから階段を上って楼門の2階部分へ。そもそも楼門を外から見ることはあっても中に入るのはこれが初めてだった。そもそも入れる構造になっていることを知らず、装飾が豪奢なただの門としか見てこなかった。それでも今回わざわざ見学会に参加したのは、4匹の干支を見るためだ。武雄温泉の楼門を建てた建築家は辰野金吾という。東京駅もこの人の手によるもの。東京駅のドーム型の形状は有名だが、その中で天井を見上げると八角形になっていてそれぞれの角には干支が描かれている。あれ、8匹?足りなくないか?と思ったのは数年前。天井は高いから見落としがあってちゃんと12匹が東京にいるんじゃないかと思ったが、やっぱり天井は八角形なので角におさまらなかった干支を隠れミッキーみたいに忍ばせるのはデザインとして美しくない気がした。そして辿り着いたのが佐賀県は武雄温泉の楼門である。ここの天井には東京駅にいない4匹の干支(子、卯、午、酉)がいる。四角い四隅の天井に、直接描かれているのではなく切り絵のように天井板を切り抜いて表現されている。東京駅との繋がりが分かってからは干支を見やすいように天井裏に照明を置いてライトアップしているそう。天井にあるとはいえ東京駅のドームよりは近くで干支を眺めることができる。東京と佐賀で合わせて十二支が揃うと判明したのは比較的最近のことだそうで、知られずとも武雄のこの場所にずっと4匹がいたのだと思うと歴史上の人物に出会えたような気持ちになる。美術館に行ったり古い建物を見ることが好きなのは、出会ったこともない遠い時代の人たちの考えや想いに触れることができるからだと思う。何百年の前のことは想像しかできないけど、現在までその歴史は確かに地続きに繋がっているのだと感じることができる。絵や建物を生み出した人たちが美しいと感じたことや訴えたかったこと、苦しかったこと、こうであったほしいと祈ったこと。目には見えない沢山の思考が形になって今も伝えてくれること。それに触れることが私は好きなのかもしれない。違う時間を生きた人たちとも繋がっていたいと思うのかもしれない。
現時点では見学会開催期間は令和9年3月31日までとのことなので要注意。できることなら長い間続いてほしい。1回目の武雄温泉訪問ではリサーチ不足で見学会開催時間に間に合わなかったので今回見学が叶ってよかった。
感動を噛みしめながら博多へ戻る。楼門を出る頃には雨はあがっていてた。たまたま武雄温泉駅に「ふたつ星」という特急が停車する時間に博多行きの列車に乗り込んだのでホームの人たちと一緒にお見送りをした。憧れの特別列車。乗るのもいいけど、見送る側になることもなかなかなくて、この楽しみ方もいいなと思った。テーマパーク以外で知らない人に手を振る経験をすることになるとは。
博多ランチでは福岡グルメのごまさばを求めて海鮮の「うお助」というお店へ。ごまさば自体は鯖の刺身の和え物なので、ご飯ものとしてマグロ丼も注文。ごまさばは勿論美味しかったのだが、マグロ丼が肉厚とろとろで美味しかった。マグロ丼単体では1000円するかしないかくらいで、もっとお金を払いたくなるくらいの美味しさとボリュームだった。海に面している土地はこういうところが好きだ。海無し県育ちが嫌だった時期もあるが、今となっては海や海産物にすぐ感動できることが楽しいので結果オーライである。
腹ごしらえも終え、帰りの飛行機まで2時間ほどあったので買い物やカフェでお茶をして過ごした。ここにしかないカフェに行きたいと思って辿り着いたのがこれまた博多駅前のビルの地下にある「カフェ・ミエル」。ホットコーヒー単品でも1000円ほどする価格帯なのだが、木を基調にしたシックな店内は照明が控えめで落ち着いた雰囲気。偶然かもしれないけど私が行った時は店員さんが全員女性だったことも印象に残っている。あと、絶妙に椅子やソファが低い。私の勝手なイメージだが、老舗の落ち着くカフェはテーブルや椅子が低めな気がする。視界に入る面積が減るおかげか、家具の高さが低い方が開放感があって心地よい。コーヒーの抽出方法はサイフォン式など3種類から選べたがおすすめと書いてあるものにした。名前は忘れてしまったけどドリップとも違う初めて聞いた抽出方法。お値段にビビッていたけど、コーヒー専用のポットのような容器に入った状態でカップと一緒に提供されたので、2-3杯くらい楽しめた。甘いものも食べたかったのでチーズケーキを注文。ティラミスと悩んだけど、コーヒーを飲むとほとんどいつもチーズケーキが食べたくなってしまう。コーヒーフレッシュのような感覚でチーズのこってり感を求めているのかもしれない。1時間ほどゆっくりさせていただいたのが、その間はぼーっとしたり持参した手帳に今後やりたいこととか、思いついたことを書く。旅先でその時感じたことを書くのもいいけど、次の旅行のことを考えるのも好きだ。そんな風にのんびり過ごして福岡を後にした。

最後に、今回の旅行の行程を振り返っておしまい。
●1日目
6:40 羽田→8:15岩国錦帯橋
8:30 岩国錦帯橋→8:37 岩国駅
9:10岩国駅→9:25錦帯橋
11:00 瓦そば@長州屋
12:05 錦帯橋→12:19 新岩国
12:29 新岩国→12:55新山口
13:10 新山口→13:52伊勢大路
14:15 瑠璃光寺
14:45 香山公園五重塔前→ 14:58 山口
15:07 山口→15:32 新山口
15:58 新山口→16:51 博多
 ~ホテルチェックイン後にやったこと~
  ① 夕食@大地のうどん
  ② ポケセンモンセンター福岡@マルイ2階を散策
  ③ 駅ナカでお土産購入
  ④ 翌朝の特急券購入

●2日目
7:16 博多→ 8:25 武雄温泉
楼門干支見学会
10:16 武雄温泉→11:10 博多
11:30 海鮮ランチ@うお助
 ~福岡空港に向かう前にやったこと~
  ① クリスピークリームドーナツ@アミュプラザ博多で店舗限定ドーナツを購入
  ② 蒸氣屋@阪急で限定焼きドーナツ(レーズン)を購入(鹿児島で食べて感動したドーナツ)
  ③ 東京でもできる普通の買い物(たまにはこういう時間の使い方も贅沢でいいのでは?という初の試み。ユニクロとドン・キホーテで買い物。楽しかった。)
  ④ カフェ・ミエルでお茶
博多駅→福岡空港(電車で10分くらい。近すぎる、便利)
16:35 福岡→18:20 羽田(なんだかんだあってフライトが1時間くらい伸びたので映画めっちゃ見た。ラストマンで泣いた。)

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