大人になって良かったなと思うとき

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昨年から、2月か3月はJR東日本のキュンパスを使用して東北を旅行することにハマっている。東北地方は東京から日帰りで行きやすく、異国感があって好きなのだ。雪景色は勿論だし、たとえば盛岡は旧盛岡銀行や商工会議所等、古くからの建築様式を気軽に拝むことができる。キュンパスは平日限定なのでこの時期の仕事と毎年睨めっこするのだが、今年は一度しか使えなかったことが悔やまれる。去年は2回使わせていただいた。今年は1回の利用にとどまったが、山形から岩手まで行って帰ってきた。以下は、雪の降る3月初旬に私が東北を旅した記録だ。東京から新幹線に乗り、最初に降り立ったのは山形駅。1月の山形旅行では帰りの新幹線に乗る1-2時間しか楽しめなかったので今回は山形駅周辺を楽しむ計画だ。まず、以前から気になっていた山形ラーメンを求めて駅を出る…前に前回の山形旅行で虜になったリップルパイ(5個入り)を先に買っておく。逃げるわけないのに真っ先に再会を喜びたい相手だった。食べるのは我慢して、駅から歩いて5分くらいの「麺藤田」というお店に向かう。読み方は「めんとうだ」らしい。平日ということで観光の方もいれば地元で働く人のランチのお店にもなっているようだった。悩みに悩んだ末、つけ麺の卵と海のりトッピングを注文。券売機で先に食券を買う形式なので、現金を忘れずに。店員さんがとにかく優しい。券売機の前で挙動不審になっていると助け船を出してくれるし、ラーメンとつけ麺で悩み、つけ麺の麺もつゆもキンキンに冷たいと嫌だなと思った私の「つけ麺って冷たいですか?」という私の雑魚すぎる質問にも「つけ汁はあったかいですよ!」と笑顔で即答してくれた。今思っても言葉だけ捉えると謎の質問すぎる。「海のりってなんだ?」と怖いもの見たさに注文したが、見た目はインスタントの味噌汁に入っているような湯を注ぐ前のぎゅっとされた海苔のようで、味は海苔そのもの。普段口にする焼きのりよりも磯の香りが強いと感じた。調べたら、「海のり」は「焼き海苔」との対比で「生海苔」とも呼ぶらしい。生海苔を板状にして焼いたものが焼き海苔。つまり「海のり」は焼き海苔のように加工される前の生ののり。磯感が強いわけだ。この後海のりに爆ハマりし、お土産で買って帰った海のりパックを絶賛愛用中だ。わかめ感覚で味噌汁にいれている。元々焼き海苔が好きでおやつにしているのだが、スーパーで値段を確認しながら恐る恐るカゴに入れているので、現地価格で手ごろに手に入り、焼き海苔ほど湿気を気にせずとも良い海のりは使いがってが良いことを声を大にして伝えたい。唯一のデメリットは焼き海苔のようなパリッとした食感がないとくらいだと思う。

海のりの魅力を語りすぎたが麺もスープも美味しくて、あっという間に食べてしまった。常連さんの通の楽しみ方なのか、つけ麺のスープをそば湯のように割って楽しむこともできるらしい。今回はそれに気付いたのが席を立った直後だったことが悔やまれる…次はリベンジしたい。お店を出てから山形美術館へ歩いて向かう。15分くらい。駅から徒歩圏内に美術館があるという環境が羨ましい。1月に山形へ行った時から気になっていた山形美術館。旅行の計画を立てる際、必ずその土地の美術館をチェックするのだが、「山形 美術館」と調べたところヒットした山形美術館の口コミが良いのが目についていた。実際に訪れてみても印象としては「小ぢんまりとした」場所だった。いったいどこにその魅力があるのか、という疑問も受付を済ませて展示スペースを振り返った瞬間に分かる。まず、受付のあるホールのようなスペースに彫刻作品がいくつか展示されている。ロダンの作品もあって驚く。ロダン!彫刻といえばロダンかダリの名が思い浮かぶのだが、私はダリの彫刻を見るために福島の諸橋近代美術館まで電車とバスを乗り継いでいった。駅から徒歩圏内にロダンがあるぞ!と叫びたくなるほどの衝撃だ。彫刻作品の良さは、360度ぐるりとその全容見られるところだと思う。絵画はだいたい180度の範囲しかみられないから。額縁の裏側でも良いから、絵画も360眺められたらいいのになーと思ったりする。普段見ないしな、額縁の裏側とか。絵の保存のためとか、色んな理由で難しいかもしれないけど。山形美術館で驚いたポイントその2、シャガールやゴッホ、ルノワールにシスレーの作品が山形美術館所蔵のコレクションとして展示されていること。企画展で他所から借りるのではなく、そこにあるのだ。私のように上野の企画展に行かずともルノワールの作品に気軽に触れられる山形の人が羨ましくなった。「小ぢんまり」も良いところで、美術鑑賞が好きな私でも都内の美術館で催される企画展は展示量が膨大で全作品を全力で観るのは疲れてしまうので、美術館内に設置された椅子に座りながら休み休み鑑賞させてもらう。最初のほうに気になった作品は記憶が薄まりやすいから後半で入口付近に戻って見返したりする。けれど私は山形美術館で見たコレクション点はぐるっと一周するだけでその時展示されている作品を見ることができて、あそこにあった作品はなんだっけと思ったら数歩動くだけでお目当ての作品を視界に収めることができる。このコンパクトさが疲れやすい私にはありがたく、とにかく満足感があった。実際にはその小さな展示室に一度では収まらいほどの豊富なコレクションがあり、数回に分けてテーマごとにコレクションを展示しているようだった。何度も訪れてみたい場所だ。美術館を出たら雪が降っていて、この後仙台に移動するためバスに乗る時間が決まっていたので足早に山形駅まで戻る。山形から岩手へ移動するため、仙台を経由する計画だ。山形駅でリピートお土産を買うことも忘れない。ゆずみそをはじめ、さがえ屋の煎餅を爆買いしてリュックに詰めてバス乗り場へ。

山形から仙台へはバスで1時間とちょっと。1100円で、ICカードでも乗れて、予約不要。山形⇔仙台間の移動ってこのあたりの人からしたら日常的なことなのかな。新幹線移動に比べたら楽に移動できちゃうんだな、という印象。
仙台からははやぶさに乗って盛岡へ。30分くらいで着くので、宮城県滞在時間が10分もなかった気がする。宮城は昨年のキュンパス旅で来訪済みだけど、駅前のポケモンセンター行ってみたかった…今回は時間の都合で断念。何歳になってもポケモンセンターには心躍ってしまう。
岩手も昨年のキュンパス旅で中尊寺をメインに観光したけど、盛岡市内でまだ見たいところがあったので再訪。一回来た場所だと駅からバス乗り場への道のりが頭に入ってるから移動もスムーズ。盛岡駅から盛岡城跡公園方面へ移動。盛岡銀行レンガ館は昨年見学済みのため、今回の目的地は岩手県公会堂と盛岡地方裁判所。どちらもバス停から徒歩5分ほどで回ることのできる距離にあって、公会堂はネオゴシック建築の美しい建物。裁判所はその敷地内にある石割桜が有名で、名前の通り大きな石を割るように太い桜の気が力強く幹を伸ばしている場所。日本一人が気楽に訪れる裁判所なんじゃないかと思うくらい、桜を見に来ている人が沢山。大きな石も身体の一部にしているかのような桜の木の力強さ励まされちゃったな。
バスで盛岡駅前まで戻り、念願の冷麺をたべにぴょんぴょん舎へ。17時前の訪問にも関わらず既に長蛇の列。店内の発券機で順番待ちの申し込みをして、私の前が10組くらいの待ちだったので店内で待機。冷麺専門店ではなく焼肉店なので普通なら一人で行くのは勇気がいるけど、有名店だけあり同じく観光や仕事できて記念に食べていくんだろうなと思われる1名様が複数いらっしゃって勝手に親近感を抱いたり。前回の岩手旅行ではじゃじゃ麺を食べてお腹いっぱいになってしまったので、今回がリベンジ。今回も昼食のつけ麺がきいていたので、少し遠慮してミニサイズの冷麺を注文。これがめちゃくちゃに美味しかった。麺のつるつる感とコシも癖になるし、なによりスープが美味しい。なんの出汁なんだろうこれは…あと焼肉のメニューも気になったし、キンパも見つけてしまったので、必ずここもリベンジしよう。旅行に行く度に行きたい場所が増えて困る。楽しいけど。
帰りの新幹線でチーズケーキを食べたい、叶うなら何個か買って食べ比べをしたい、と思い立ち駅ナカで「チロル」と「東北DRIPPERS COFFEE STAND」のチーズケーキを購入。もともとチーズケーキ大好きマンなので、どちらがより美味しいというわけでもなく、どちらもがそれぞれ美味しかった。前者はレアチーズケーキ寄りでクリーミー、後者はベイクドチーズケーキ寄りで底の生地の部分には南部せんべいが使われていた。それらを交互に食べてはホットコーヒーを一口飲んで、大人になって良かったなあとしみじみ感じた。稼いだお金で好きな場所へ行って、好きなものを買って食べられる。どちらか悩んだら「どちらも」を選べるようになったのは、経済的に自立してからだと思う。夜の新幹線に乗ると、ビールやハイボールを飲む人をよく見かける。私はお酒は飲めないけど、こうして新幹線の席のはしっこで、二つのチーズケーキを食べながら、大人になったと噛みしめている。今回テイクアウトした「チロル」というお店は岩手県内にカフェも構えているらしい。また行きたい場所ができたと、来年のキュンパス旅に向けて、私はメモを残しておく。

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